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【風俗】なおぼんの昔話【H告白体験談】


省線の鉄道が通るとかで、この片田舎の温泉地も賑わいを見せ始めていた。

※省線とは鉄道省管轄の、いわば国鉄の原型である。百合根温泉郷は、三十軒ほどの旅館や木賃宿、湯治場が狭い谷間にひしめいている。

その谷に、鉄橋が掛かり、隧道(トンネル)が穿たれ、汽車が走るというのだから、ざわめくのもうなずけよう。若い人夫たちが、工事のために集まり、この温泉地に逗留するようになった。

俸給の日にもなると、都会のような騒ぎになる。

酒を飲み、女を買い、博打を打つ。

そして、他愛もないことから喧嘩になり、交番から巡査がやってくる。土地の女も、いろめき立つ。

若いのは、十三くらいから、年増(としま)は五十くらいまで、男たちの懐(ふところ)目当てに、辻に立つ。

貧しい村の小遣い稼ぎには、またとない機会なのだ。

旦那がいようが、あがっていようが、かまやしない。

一種の祭りだ。橋口民子は、先輩の木下志乃に誘われて、稼ぎに来た口だ。

民子はまだ、十五で、この春にも町に奉公に出される段取りだった。

三つ上の志乃は、父親が病弱で、段々畑を母と二人できりもりしていた。「ねえさん、あたし・・・」

「たみちゃん、こわいんか。なんともないって。寝てたらええねんから」

そんな会話を交わしながら杣道(そまみち)を温泉郷まで下って行った。水月楼という、置屋というか、古い旅館が人手に渡って、「ちょんの間」となっていた。

この辺では、ここが一番安いということで、若い人夫には人気があった。




※ちょんの間とは、売春宿のこと唐破風造りの門構えを通り過ぎて、二人は裏へ回った。

志乃は一昨年から、ここで小遣い稼ぎに春をひさいでいた。

隣に住んでいる民子を誘ったのは、水月楼のヤリ手婆の「おとよ」さんに「誰かおらんか?客が多くなって手が足りん」といつも言われていたからだ。

月のものも訪れるようになった民子ならと、志乃は言葉たくみに誘って連れてきたのだ。「ごめんなすって」

暗い勝手口の中は、厨房のようだった。

「はいよ」と女の声がして、足音が近づいてきた。

「木下です」

「あら、志乃ちゃん」

そう言ったのは、還暦前くらいの婆さんだった。

「あの、この子が、言ってた橋口民子です」

そう言って、民子は前に押し出された。

「ふん。細っこいな。大丈夫かいな。親御さんは知ってるんか?」

「ううん」

「あかんがな」

「いや、この子のお母さんが病弱で、内緒で稼がさせたってほしいねん」

志乃がすぐに嘘でとりつくろってくれた。

「な、そやろ」

民子はうなづくしかなかった。

「まあええわ。ほんで、あんたがちゃんと教えたってや。もうすぐお客がいっぱい来るよってに、たのむで」

「わかってるって」水月楼は、六畳から八畳の広間ばっかりで、そこで三組から四組ぐらいの男女が相部屋ですることになっている。

だから、どこよりも安いのだ。

上がりの二割を水月楼に支払い、残りは自分の手取りとなる。

夕刻の六時を回ったころ、店先に明かりがともり、にわかに活気づいてくる。

格子戸越しに女たちがならび、店先でヤリ手が客を引き込む。

「兄さん、この子どうや?今日からやねん。水揚げしたってえな。安くしとくし」

と、民子を前におとよさんが勧める。

お兄さんと呼ばれた男は、赤ら顔で二十歳くらいの青年だった。

「いやぁ。おいらは、おぼこはなぁ」

と、連れの男と見合わせている。

「おれが行くわ」

丸いメガネの青年が後ろから割り込んできた。

「兄さん、ええか?」

「安くしてくれんねんな」

「ああ、一本でええわ」

「難儀するかもしれへんで、五円でええやろ」

「しゃあないな」

※五円は、今で言うと五千円ぐらいと思ってくださいな。民子はその青年に買われた。

一晩、この男と過ごすのだ。

下を向いたまま、固まったように動けなかった。

「はい、お二人さんをお二階へご案内!」

おとよさんが、小僧に言いつける。

二階の六畳には布団が三組敷かれていた。

行灯に火がともされ、ゆらゆらと二人の影が壁に映る。

「ほな、ごゆっくり」小僧がお辞儀をして去って行った。

「お前、なんて言うんや」

「たみこ」

「たみちゃんか。いくつや」

「十五」

「おれの妹とおんなじや。座り」

「あい」

志乃に教わったとおり、遊女のようにふるまった。

「おれな、としみちって言うんや。けど、お兄ちゃんって呼んでくれてええで」

「あい」

「ほんま、妹にそっくりや。なんか妙な感じやな」

そう言って、としみちは民子を布団の上で抱き寄せた。

男の汗臭い匂いが民子を包んだ。

するりと、ふすまが開いて、別の客が入ってきた。

二人はびくっとして、とりすましたが、お互い様なので、また抱き合った。

入ってきたのは、志乃と三十くらいの大男だった。

「あ、ねえさん」

民子は、小さく声を上げた。

目で、志乃は合図して、そのまま男にまとわりついた。「さわるで」としみちが、着物のあわせに手を入れてきた。

「あい、兄さん」

硬い手が、まだ膨らみ切っていない乳房をもみしだく。

「痛い・・・」

「すまん」

仰向けに寝かされ、民子は男にされるがままに横たわっていた。

よこで、志乃が男に組み敷かれ、股をべちょべちょと音を立てて舐められている。

志乃は、普段は出さないような大きな声を上げてよがっていた。

「ああん、ああん」「なめるで、おれも」

としみちは、民子の毛の生えかけの谷間に舌をはわせてきた。

「あふっ」

初めての感触に、民子は身をよじろうとしたが、がっしりととしみちに足を押さえ込まれて動けなかった。

男の舌は民子の秘部を丹念に走り、したたる甘露をなめつくそうとしていた。

「もうよさそうやな」

独り言のようにつぶやいて、なにやら押し付けてきた。

あれだ。

暗がりでなにやらわからないが、志乃に教えられた男のちんぼうが押し込まれようとしているのだ。

隣でも、志乃が四つ這いになって後ろから男に突き刺されているのが行灯の光に映し出されていた。

「す、すごい」

横目でそれを見たのもつかの間、自分にもそれが行われようとしていた。

「いったぁい」

つい声がでてしまうほど、裂けるような痛みがあそこに走った。

「しんぼうせい」

「あ・・い」

涙をこらえて、男の侵入を受けた。

ゆっくり、それは進み、止まった。「あん、あん、いい、そこ、いい」

志乃が、狂ったように、男に突かれている。

「ええか?中に」

男が、そう言ったが、

「あかん、外に、外にお願い」

志乃が答えていた。

「しゃあないな。ほな、いくで」

男の動きがさらに激しくなった。そして、民子の相手も刺激されたのか、幼い亀裂を、突き破らんばかりに腰を入れてきた。

「ぎゃっ。痛い、痛いーっ」

聞き入れられるはずもなく、硬く、太い男根でえぐられた。

「たみちゃん、おれも、出すで」

民子にはなんのことだかわからず、ただ、はやく終わってほしいだけだった。志乃の相手も、けだもののように吠えて、大きな反り返った棒を志乃から引き抜き、その背中におびただしい白濁したものをぶちまけた。としみちも、無言のまま、ひときわ民子の中で膨らんだかと思うと、なにやら熱いものをほとばしらせた。

民子は、痛み以外に体全体にひろがるような熱感に身を震わせた。

「どうやった?よかったか」

としみちは、やさしく民子の髪をなでながら、訊いてきた。

「うん。お兄ちゃん・・・」

「たみちゃん」

そして口を吸ってきた。

口づけのほうが後になった。「あんた、すごいな・・」

志乃が、男にそんなことを言っているのが聞こえた。

「おまえも、ええおめこや」

「いややわ。もう」

そう言って、またはげしく口を吸い合っている。

志乃は、まったく変わってしまった。

民子も、自分がそうなるのかと思うと、恥ずかしくなった。「おい、兄さんよ」

志乃の相手が、としみちに呼びかけた。

「なんです?」

「相手を交換しいひんけ?」

「ええですね」

民子は、志乃の顔を見た。

志乃は笑っている。もう一組の男女が入ってきて、狂宴が始まった。夜は長い。

民子は、その夜、幼い胎内に何度も男たちの精を受けた。


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